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2013:テレビ・放送・公益メディア市場の調査と研究

『2013:テレビ・放送・公益メディア市場の調査と研究』

◼はじめに

今回の調査活動で、ネット系サービスは、実は、相性のいい、連携すべきもので、畏怖・脅威・懸念の時期を通り過ぎたことが判明した。放送のような、既存の、慣れ親しんだサービスは、生活上の文化であり、生活上の情報基盤である。この文化・基盤に対し、新しいサービスや、テクノロジが作用するという連携の構図。今後は、この構図の上で、新しいサービスや、生活環境が創出されることになる。これが、2012年12月現在の状況である。この実態、今後の方向、考察について、多岐にわたる分析を試みた。状況と結果は、まとめ編に記述してあるので、ぜひ、一読いただき確認願いたい。

早くから気づいていた方々には、お粗末な話であるが、一般には、ソーシャルや、投稿動画などのサービスは、周辺社会からかけ離れた存在で、“得体の知れないもの”と感じられていたのが事実である。2008年ごろから、現在までをふりかえってみると、この得体の知れなかったものが、社会の基盤として定着、発展の時期に移行してきている。一方、放送とTVは、デジタル移行という大命題が完了、次の発展の段階に入った。(発展しなければならない段階に入った)。ネット系サービスと、放送やTVは相互に結びつく、言わば“モチはモチ屋”の関係で、新しいサービス形態に発展する。2012年度は、メディアサービス、コンテンツサービスにおいて、新しい時代の出発点にあるといえる。

本レポートの分析・展望は、調査の結果、以下の点に及び解を得ている。

◆放送とHTML5。放送と無線LAN:おうちルータ。◆放送とソーシャル。◆放送とオウンドマーケティング。◆放送とビッグデータ。◆放送と流通。◆放送とスマホ・タブレット:ダブル・セカンドスクリーン。そのほか。

-こうなることで、今後どうなるのか-

ネット系サービスとの連携で求めるものは、放送・TVと人・生活との密着・粘着・Stickyな関係作りである。テレビ局の視点でみれば、これらによって、リアルタイム視聴の尊重・回帰、放送・TVを通じた、新しいビジネス形態の創出である。

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TV市場の状況、TVメーカの状況は、報道される通りである。しかし、前述の通り、放送・TVと人との関係は、ソーシャルやその他ネット系サービスと関わることによって、より密接な方向に向かいつつある。これは、ソーシャルやスマホの普及が大きく作用しているもので、傍観すると、自然の流れで放送へ接近してきたという感覚である。既存のメディアでは、2000年を過ぎたころから、ネットの扱い方を模索してきたが、これが、ソーシャルやスマホの普及によって、一挙に展望できるようになった。家庭内への無線ルータの普及は、放送業界の意図とは全く関係なく、スマホ利用の必然から、TVとの連携環境が作られるに至った例である。生活文化に対し、ソーシャルほかネット系サービスが、近寄って来た状況である。

もう一点代表的な例:Facebookは、Facebook社自体が、社会システムに関わる“場の機能”を啓蒙している。

◆ソーシャルディスカバリ
従来のネットの使い方は、利用者が、サーチの中から答えを選ぶもの。ソーシャルの登場以降は、ソーシャルから気づかされる、知らされる、仕組みとなった。これを、ソーシャルディスカバリという。Facebookは、ディストリビューションのプラットフォームとして、皆様のWebサイイトに人を送るという機能に特化し、気づかされる、知らされる仕組みで、ネットの世界を変えようと考えたサービスである。無数といえるほど多くの企業が、Webサービス内に採用している・・・・

-放送とTVも、このネット系サービスが持つ“場の機能”を採用する立場にある-

2008年のリーマンショック後、放送の将来について懐疑的に論評されたり、一方で、伸びたネット広告市場を反映して、揶揄されたりという時期があった。新書や雑誌ネタとして騒がれたが、その後、民放・NHKとも収益、視聴状況は回復。しかし、この好転については、触れられていない。とかく、悪評は書き易く、特にガリバをこき下ろすことはた易く、衆目も“泣きのネタ”に集まる。日本の放送機能について、これからまた“ガラパゴス”と揶揄されるかもしれないが、便利で、金の動く仕組みが出来るのだから、ガラパゴスで構わないと思う。

この調査レポートは、放送メデイアを社会システム・生活の重要な情報基盤と位置付け、これを軸に定点観測することで、インフラや、HW・サービス市場の現状と、中・長期予測をまとめ提示してきたものである。1998年から毎年継続して、2013年に至る。TV市場は周知の通りであるが、放送とTVの存在意義は、増大する方向にある。放送は向かうべき方向が見え、“喜ばしい”段階にある。新しい発展を期待できる必然と、展望を一冊にまとめた。

2012年12月吉日
株式会社 日本・社会システムラボラトリー(NSlabo)
代表取締役社長 足立 吉弘

制作:デジタル公益メディア研究室

◼内容

I.まとめ
◎テレビ・放送・公益メディア市場2010年と今後の動向
◆テレビ放送+TV+セカンドスクリーン:テレビ放送・TVの新しい価値創造の方向
◆TV市場沈静化、事業見直しだが裏腹に、スマート化・放送とTVの存在意義は増大
1.放送スマート・スマートTV:変革のスタート
 1.1 2012年度と以降の放送環境
◆テレビ放送・TV:2008年以降の風評と実際
 1.2広告市場の推移:テレビ広告市場、維持と微増
 1.3 2012年度以降の放送環境
 1.4スマートフォンの普及・市場推移・予測
 1.5ネット接続・無線LANおうちルータ
 1.6リビング・お茶の間・個人の部屋:テレビ視聴しながらスマホいじり
 1.7放送とスマホ・タブレット起動
 1.8スマートTVに対する効果と期待:企業別考え方・使い方
 1.8.1在京キー局の立場で
◆フジテレビ
 1.8.2上級百貨店の立場で
◆全国展開大手S百貨店
 1.8.3化粧品コスメメーカの立場で
◆資生堂
 1.8.4生活家庭用品販売
◆花王
 1.8.5出版社新事業:ブログサイトの立場で
◆小学館:Menjoy 
 1.9 2012年ドラマ実行されているセカンドスクリーン
 :セカンドスクリーン視聴は、自然の流れ。
◆フジテレビ:日9、月9ドラマ:東京エアポート、ラッキーセブン
 1.10 放送環境 :各放送の位置付け
2.放送の現状
 2.1 地上放送
  2.1.1参考:地デジ完了とデジタルTV販売累計
  2.1.2 TVの販売数量推移・歴史:1967年度~‘11年度~2013年度 
  2.1.3 TVネット接続の実態と見通し:おうちルータの普及とLAN結線
 2.2 BS放送
 2.3 CS放送
 2.4 CATV  
  2.4.1 CATVの現状と今後
  2.4.2 CATVコミュニティチャンネル:日本IBM 
  :オウンドマーケとビッグデータはコミュニティに最適
  2.4.3日本IBM:地図・映像素材の組み合わせ“みちしる”NHKアーカイブ
  2.4.4個別調査票:ジュピターテレコム
 2.5ブロードバンドIP放送
  2.5.1 IP/RF方式放送事業者:多チャンネル・VOD 
  2.5.2事業者の違いと実績
  2.5.3ひかりTVに見るスマートTVの方向
  2.5.4個別調査票:ひかりTV 
 2.6 nottv:スマホ/ケータイ放送
  2.6.1 nottvの意義
  2.6.2 nottvの加入予測
  2.6.3 nottvのサービスその他
3.クラウドサービス:テレビメーカ
 3.1概要
 3.2各社のクラウド
 3.3個別調査票
  3.3.1東芝
  3.3.2.パナソニック
  3.3.3シャープ
  3.3.4ソニー
  3.3.5日立製作所
  3.3.6三菱電機
4.クラウドVODとLTO超大容量記憶メディア:ファイル化とアーカイブ・再利用
 4.1個別調査票
  ◆LTOアーカイブシステム・SI:日本IBM
5.海外の放送
 5.1日本と海外の放送の動向一覧 (地デジ日本(伯)方式が増加) 
 5.2主要国のテレビ放送
 5.3日本方式採用諸国:ISDB-T採用
◆ブラジル方式:南米・アフリカ、ワンセグほかHDと多機能化
 5.4 ISDB-T海外普及営業:総務省の活動
 5.5海外IPTV放送
  5.5.1海外IPTV代表一覧
  5.5.2日本・欧州/米国IP放送事業:事業の位置付け・UIほか特長・傾向
   a.BBC:iPlayer 
   b.ベライゾン ファイオスティーヴィ:Verizon  FiOS TV 
   c.COX TV 
   d.Hulu 

II.個別票
A.テレビ局
 1.NHK 
 2.日本テレビ
 3.TBS 
 4.フジテレビ
 5.テレビ朝日
 6.BS-TBS 
 7.BSフジ
 8.BS朝日
 9.SBS:静岡放送
 10.SDT:静岡第一テレビ
 11.TVK:テレビ神奈川

B.個別製品市場
 1.LCD-TV 
 2.PDP-TV 
 3.有機EL-TV 
 4.ポータブルTV 
 5.スマホ/ケータイ
 6.NAVI 
 7.パソコン
 8.ホームプロジェクタ
 9.ポケットプロジェクタ
 10.ホームシアタパッケージ
 11.アンプリファイア
 12.BDレコーダ
 13.BDプレーヤ
 14.DVDレコーダ/プレーヤ
 15.外付けHDD 
 16.無線LAN:おうちルータ
 17.ゲーム機
 18.STB-IPTV 
 19.STB-CATV 
 20.タブレット
 21.電子書籍
 22.デジタルフォトフレーム
 23.HMD:ヘッドマウントディスプレイ

◆付録:通販売上げ高ランキング(2011年度)

資料概要
◆タイトル   :『2013:テレビ・放送・公益メディア市場の調査と研究』
◆発刊日    : 2012年12月7日
◆総ページ数  : 305ページ
◆領価     : 書籍のみ:97,000円(税抜)
          CD-ROM付(書籍+PDF):107,000円(税抜)

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